5月にたくさん書いてきたように、対人援助の仕事は、相手が人であるだけに、また、チームや組織の中でいろいろな人たちと一緒にする仕事であるだけに、ストレスを抱え込みやすく、燃え尽きやすい。
また、対人援助職に大切な自己覚知が深まると、嫌な自分、情けない自分と向き合ってしまい、しんどくなることもあります。これがストレスとなり、燃え尽きることもあるのです。
対人援助職の一種の「職業病」ですので、誰もが多少はストレスを抱え、燃え尽きに陥ります。でも、ひどくなる前に防ぎたい。ですから、援助者を支える必要があるのです。
さらには、この仕事に就こうとするあなたは、熱い思い、高い志をもっており、それを実現、つまり自己実現しようとして、一生懸命お仕事をします。ところが、自己実現しようとすればするほど、何かと衝突することがよくあります。組織が求めるものや制約、同僚や上司、利用者さんやその家族と衝突することになります。その衝突によって、あなたはジレンマや葛藤を感じることになります。自己実現のためには多くの調整が必要になるということです。その調整がすぐにうまくいく場合はよいのですが、なかなかうまくいかない場合、あなたはストレスを感じることになるのです。
でもこうしたストレスというのは、一生懸命お仕事をしている証。ですから、ストレスを感じてもよいのです。むしろ、「ストレスを感じてなんぼ」の仕事だといえるかもしれません。でもストレスを感じてばかりだとたまったものではありません。ですから支えるスーパービジョンが必要になるのです。
この支える機能は、スーパービジョン全体の土台をなすものと考えてよいでしょう。援助する人は援助されなければならないのです。 |